ストレスはノネナールを増やしてしまう
加齢臭とストレス。一見何の関係がないような両者ですが、実はこのふたつの事柄には密接な関係があります。加齢臭は皮脂腺の中の脂肪酸と、過酸化脂質が結びつくことにより発生するノネナールという物質が臭いの元になりますが、過酸化脂質を増やす要因になるのがストレスです。
ストレスを感じると人間の体内には活性酸素が発生し、過酸化脂質も大量に増加します。結果的に加齢臭の臭いの元になるノネナールも増えてしまいます。
活性酸素が多く発生する理由にはいくつかの理由がありますが、中でもストレスが一番活性酸素を増やしてしまう原因です。社会生活の中では避けようのない色々なストレスにさらされます。ストレスを発散する時間もないようなストレスを溜め込む生活を続ければ続けるほど活性酸素を増やします。
加齢臭に限ったことではないのですが、自分から発するにおいを気にし過ぎると、ストレスを抱えることになり逆効果になってしまうことがあります。加齢臭を全く気にせず無頓着であるより、加齢臭に注意して対策を行うのはエチケットとしてよいことだといえるのですが、気にすれば気にするほど加齢臭を含む体臭がひどくなってしまいます。
なるべくストレスを受けないようにするといっても、社会の中で生きている限りなかなか難しい面があります。しかしストレス発散は必要です。
加齢臭だけでなく健康全般のためにも、スポーツなどで体を動かす時間を作ることや、時間を忘れて取り組める趣味など、自分なりのストレス発散方法を見つけるよう努力しましょう。
疲労臭もストレスが原因になる
ストレスが原因になる体臭には加齢臭の他、疲労臭(ストレス臭ともいわれます)があります。疲労臭はどんな臭いなのかというと、鼻をつくようなツンとした臭いです。
なぜそんな臭いなのかというと、疲労臭はアンモニアの臭いだからです。疲労が溜まり肝機能が低下してしまうと、尿から排出されるアンモニアが汗から排出されるためツンとした臭いがします。
自分から疲労臭がしているのかチェックする方法としては、汗の臭いをかいでみるのが簡単な方法です。特に夏の暑い時期は汗もかきやすく、夏バテで疲労も蓄積しやすいため要注意な時期です。
疲労臭は加齢臭のように年齢に関係なく、男性にも女性にも発生します。女性は男性より臭いに敏感で、デオドラント用品を使ったり自分の臭いに気を配ります。しかし、疲労臭の場合は体を清潔にするという対策では解決できず、困っている方が多いようです。
疲労臭の原因はストレスだけではなく、肉体疲労やアルコールの摂取なども、肝機能の低下を招くため原因になります。疲労が蓄積しないよう適度な休息を取ったり十分な睡眠時間を取る、あるいはアルコールも度が過ぎない程度にいただくなどの対策が必要です。
何事にもバランスよく対応してストレスを回避
仕事中心の生活は会社から見たら、真面目に働く社員であり欠かせない社員でもあります。
もちろん社員の働きで会社が繁栄するのもよいことです。しかし、ストレスに押し潰されるような生活はほめられることではないと思います。
昔はモーレツ社員という言葉が流行り、今はブラック企業という言葉が普通に使われます。
社会全体がモーレツ社員であって当たり前であった時代は自らが会社のために働き、今はブラック企業といわれ企業の姿勢が問われるという違いはあります。
でも、社会構造が持つ根本的な問題は何ら変わっていないような気がします。会社も家庭も、もちろん自分自身も大切であることに変わりありません。何に対してもバランスよく対応してストレスにならないような生活を心がけましょう。